【症例集】五十肩:肘の曲げ伸ばしで痛みが変わる。

症例【五十肩】

Iさんという女性に左肩の五十肩をご相談いただきました。
五十肩は病名ではなく症状を示す通称で、五十代で肩が痛くなると五十肩と診断されます。


一口に五十肩と言っても原因はいろいろなのですが、Iさんのお身体をチェックさせていただくと、こんな特徴がありました。
肘を伸ばして腕を持ちあげると肩に痛みがありますが、肘を曲げて腕を持ちあげると痛みがないとのことです。
その特徴から判断するに、肘が影響している五十肩です。
肘が影響がなければ、肘を伸ばしていようが曲げていようが、腕を持ちあげれば同じように肩が痛いはずです。
影響しているからこそ、肘の曲げ伸ばしで、痛みがあったりなかったり変化します。
また、肘を伸ばしているときに痛いということは、肘を伸ばす動作に問題があると考えられます。
そこで、肘をスムーズに伸ばせるように整体をすすめていくと、肩を持ちあげても痛みを感じなくなったそうです。
やはりIさんの五十肩には肘が影響していたようです。


五十肩の原因を解剖学的にいえば、肩の筋肉や腱、または滑液包の炎症ということになります。
ですが、お悩みの症状の詳細をしっかり聞くと、そうでないと思われる症状も認められます。
肘の曲げ伸ばしで痛みが変わるのであれば、肘が原因と考えるのが自然です。
肩が原因ではない五十肩も存在しますので、肩以外のケアが必要な場合もあります。

整体部位

上腕筋群・腕橈骨筋など

五十肩は広範囲の整体が重要です。

肩というのは構造が複雑な部位です。
たとえば肘は単純に曲げ伸ばししかできません。
横に動かすということはできません。
また、腰は捻ったり横に動かしたりもできますが、ある程度制限がかかっているような動きです。
ですが、肩は制限なく自由に動きます。
ぐるぐる回すことだってできてしまう部位です。
自由に動かせるということは、それだけ構造が複雑です。
そして、構造が複雑ぶん、他の部位から影響を受けやすくなります。


Iさんの五十肩は肘が原因でしたが、手の指から影響を受けて、五十肩が起きている症例もあります。
首が肩に影響して、五十肩を発症している場合もあります。
他の部位から影響を受けやすい肩は、不調(五十肩)の原因が広範囲にあります。
当院は肩だけの整体ではなく、腕全体や首にもアプローチし、五十肩の改善に努めています。