【症例集】腰痛:寝起きに腰が痛い

症例【腰痛】

Nさんという男性に腰痛をご相談いただきました。
朝起きたときに右腰の痛みが特に強いそうですが、起きてしばらく動いていると、だんだん痛みがましになってくるとのことです。


他院では腰の骨の歪みが原因だと判断されたそうです。
ですが、おそらく腰の骨の歪みが原因ではありません。
症状を冷静に考えていくと、無関係であることがわかります。
Nさんの腰痛は寝起きに痛みがあっても、起きて動いているとましになります。
もし、腰の骨の歪みが腰痛を引き起こしているのだとすれば、痛みのある寝起きだけ腰の骨が歪んでいて、動いているうちに歪みがなくなっていることになります。
それはおかしいですね。
腰の骨が歪んでいるとすれば、寝起きでもそうでなくても、ずっと歪んでいるはずです。
その歪みが腰痛の原因だとすれば、ずっと腰が痛くないと辻褄つじつまが合いません。
しかし、痛みがあるのは寝起きだけですから、腰の骨の歪みが原因ではありません。


では、なにが原因でしょうか? 
筋肉の過緊張(重度のこり)だと思われます。
過緊張した筋肉は硬くなっています。
また、就寝時は身体をあまり動かしませんので、寝起きは筋肉が硬くなっています。
普段から筋肉に過緊張があると、寝起きはなおさら硬くなって、カチカチに硬直することがあります。
もし、腰の筋肉がカチカチに硬くなっているとどうなるでしょうか。
カチカチの筋肉を無理に動かすことになり、その負担によって腰に痛みが発生します。
これがNさんの腰痛の原因です。
筋肉に過緊張(硬直)があるのだと思われます。
また、起きだして活動しているあいだに、カチカチに硬くなった筋肉は、自然にほぐれていくものです。
だから、Nさんの腰痛は動いているうちにマシになるのです。
そこで、腰周辺の筋肉をチェックすると、腰のインナーマッスルや、骨盤に関連する筋肉に過緊張が見られました。
また、その部位を中心に整体させていただくと、腰の痛みがずいぶん楽になったそうです。
やはり腰の骨の歪みではなく、筋肉が原因だったようです。

整体部位

大腰筋・臀筋群・脊柱起立筋・多裂筋・腰方形筋など

寝起きに起きる腰痛は、腰の骨や骨盤は無関係です。

寝起きに痛みを伴う腰痛は非常に多いです。
腰痛と聞けば、腰の骨や骨盤の歪みが原因だと思われがちです。
ですが、寝起きに腰痛が起きる場合は、腰の骨や骨盤の歪みは、ほとんど関係がありません。
筋肉の過緊張が原因と考えられます。
腰の骨や骨盤の歪みを矯正しても、腰痛の改善は期待できません。
筋肉への調整(整体)が重要になります。